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Lumilinna

今日も、気ままに フィンランドから

2015年の初バレエ観劇

昨日お約束した通り、今年の初バレエ観劇レポート、いきます。

今回のバレエ公演のチケット、クリスマスイブにサンタさんからもらったものなんです。年明け早々のバレエ鑑賞、こんな幸せな年初めはありません。

実はフィンランドに来て以来、長い間バレエ観劇から遠ざかっていました。その理由は、フィンランドでは、日本のように世界最高レベルのバレエ団の公演が毎月のようにある訳ではなく、ヘルシンキならフィンランド国立バレエ団の本拠地があるのでまだしも、ここタンペレのような地方都市では望むべくもなく。また、観に行ったとしても、目が肥えてしまったがゆえに、がっかりすることも多かったのです。

再び行くようになったのは、バレエのお稽古を再開してから。レベル云々より、とにかくプロのバレエダンサーの踊りを直に観たかったのです。もちろん、今は動画をインターネットで観ることも簡単ですが、やはり舞台上のダンサーの呼吸を感じることはライブならでは。観客の反応により踊りも変わってくる、こういう舞台の醍醐味が大好きなのです。今は、バレエの舞台を観られるだけでありがたいと。。。

 

さて、今年の初バレエ観劇は、これ。

白鳥の湖プログラム

サンクトペテルブルグ・バレエ・シアターの「白鳥の湖」。

サンクトペテルブルグといえば、マリンスキーバレエ、ミハイロフスキー劇場がよく知られていますが、このバレエ団、初耳でした。それもそのはず、1994年創立、しかも民営の新しいバレエ団でした。

古典バレエをレパートリーとし、世界を巡業して廻っているようです。ロンドンでも公演をしているし、来日経験もあるようです。

この公演のちらしでは、あの「イリナ・コレスニコワ」が主演!と大々的に宣伝されていたのですが、有名なバレリーナなのかしら、と実はこの名まえも初耳。

バレエ観劇に足繁く通った80年代のバレエダンサーには詳しいですよ、昔も今も。だけど最新の世界のバレエ事情にはとんと疎いのです。

という訳で、全く期待もせず、先入観も持たずに観に行きました。会場では、お稽古場のバレエの先生二人、一緒にバレエやってる人何人か、親戚カップル、会社の上司、前に住んでたとこのご近所、と色んな人に出会いました。タンペレみたいな小さな街だと(日本基準)、劇場はちょっとした社交場です。そして、かなりの人がいつものお出かけ以上のおしゃれをしているのが面白いです。日常ではない「ハレ」の場という感じ。

このバレエ団は自前のオーケストラを引き連れて巡業しているようで、演奏は生のオーケストラ。ただ、会場のタンペレ・タロは舞台が狭い。まあ、多目的ホールですから、やむを得ないでしょう。当然群舞の規模も小さくなるし、舞台装置や踊りのスケールも縮小されます。

感想。プリマバレリーナのイリナ・コレスニコワ、とても花のあるバレリーナでした。バレリーナとしては大柄なのでしょうか、舞台に登場すると一際目を引きます。特に長い腕で表現する白鳥の羽の動きはとても繊細で優雅でした。テクニックもしっかりしていて安定感があり、安心して観ていられます。中々の演技派でもあるようなのですが、残念ながら、座席が舞台から離れていたために、表情などはよく見えませんでした。

そして、3幕のバ・ド・ドゥ。特に32回転のグラン・フェッテの廻り始めの速いこと。ただみるみるスピードが落ちてきちゃったことがちょっと残念。

男性ダンサーは、道化と悪魔ロッドバルトはそれなりに見せてくれました。ただ、王子ジークフリート。この日は昼、夜2回公演、しかもキャストは多分同じ。なので、力をセーブしていたのか、見せところがとにかく物足りない。

群舞、通常32名のところ、16名のみでこじんまり。でも、さすがロシアのバレリーナたち、美しいバレリーナ体型としっかりした技術に支えられ、見応えのある群舞を見せてくれました。

それにしても、同じキャストで一日2回公演とは。タフさに脱帽。

あ、それから、いつもバレエの舞台デザインにも注目するのですが、今回は3幕の宮廷のデザインがとても好きでした。先の写真にも写っている場面なのですが、ゴシック様式の建築と青とゴールドを基調としたインテリアが荘厳な雰囲気をよく醸し出していました。

と、ちょっと批評めいたことも書きましたが、今回は古典バレエの王道を純粋に楽しんできました。やはり、バレエ観劇はワクワクするし、いい刺激になります。会場からでるときって、いつも背筋がシャン!と伸びる感じがするんですよね。今年は何回観に行けるかしら。

ところで、「白鳥の湖」ついでなんですが、偶然目にしたこういうビデオがあります。パリオペラ座バレエのダンサーVeronique Doisneauの引退に際し制作されたドキュメンタリー。特にこの部分、群舞を見る目が変わるのではないでしょうか。


Veronique Doisneau 3 - YouTube

 

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