フィンランドの冬至
12月22日は冬至でした。
そこで、ちょっと調べてみました。
日本(東京)の日の出:6:46 日の入り:16:32 *1
フィンランド(タンペレ)の日の出:9:36 日の入り:15:03 *2
iPhoneのお天気アプリとは数分時間がずれてますけどね。
日本では、冬至には柚子湯に入る風習がありますよね。
フィンランドといえば、サウナですけど、冬至だからとサウナに入る風習はないようです。
夏至祭やクリスマス(北欧にはキリスト教信仰以前に冬至祭という歳時があった)前日には身を浄める意味でサウナに入るのがマストになっていますけどね。
フィンランドでクリスマスを祝うようになる前は、夏至祭同様、たき火を焚いて、悪霊を追い払いつつ、太陽の、ひいては生命の復活を祝うお祭りが行われていました。キリスト教が広まるにつれ、異教の冬至祭では都合が悪い、ということで、「クリスマス」というキリストの誕生日として生まれ変わったということのようです。
ちなみに、過去の記事「冬支度」*3でもちょっと触れましたが、フィンランドのクリスマスを意味する言葉「joulu」の語源はスウェーデン語の「jul」冬至祭という意味です。キリスト教とは何の関連も見られません。他のヨーロッパ諸国にくらべ、キリスト教の伝来が比較的遅かったことで、北欧には土着の歳時が結構残っているのが面白いですね。
フィンランドのクリスマスの風習にも、キリスト教伝来以前のものが多々残っています。折々紹介して行きましょう。
「冬至」を境に日が延びる、というのは極北の民にとっては大イベントなのです。日本人である私も、冬至が来ると、精神的にホッとするんですよね。それだけ、極北の11〜12月は暗く、気が滅入るものだ、ということなのでしょう。この辺の事情は過去記事「Kaamo(カーモス)と光療法」に書いたので、そちらもご覧ください。*4
ということで、一年で一番早い日の入り、午後3時の夕暮れです。
*1:http://keisan.casio.jp/exec/system/1236677229
*2:Aamulehti, 2014年12月22日付け新聞より